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写真は、高田宣伝社勢揃い。 左から、チンドン隊の先頭を務めて下さった堀口さん、光子さんのお姉さん、光子さん、みどりお姉さん、その後ろは木村氏、お嫁さん、大熊さん、みわぞう。
[link:116] 2006/05/22(mon) 23:37
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シカラムータでも何度か踊ってもらっているタカダアキコちゃん率いる「高田大サーカス」に、ジンタらムータがご一緒するのですが、リハを見ながら、どうにもこうにもワクワクしてたまらない。
大人数で踊るだけでも見応えがあるのに、踊り手さんひとりひとりが実に魅力的で、それをまとめるアキコちゃんの魅せ方もさすがに見事で、こういうダンスならこちらもやり甲斐があって楽しい。
これはたくさんの人に見せたいところですが、どうやらチケット売り切れだそうです。
夕方、急な雨のなか、新宿駅へ。
明日は長野県佐久の小満祭で、高田宣伝社さんからお誘いいただき、チンドンの練り歩きをご一緒させてもらうため、昨夏に他界されたお母さんにお供えしてもらおうと、香りの良さそうなお線香を買いに小田急へ。
仏具売場のお年を召された男性の店員さんがとても親切で、ほんの10分程度のお買い物ながら、心温まる時間を過ごさせてもらった。
高齢化は、得てして深刻な問題として取り上げられることばかりですが、人生を長く生きていらした人には、その分の知識や知恵があるもので、ほんの数十年生きてきた程度の私たちにはなかなか身につけることのできないかけがえのない宝物だと思う。
歳をとるにつれて、からだがあまり動かなくなっていくのは、もしかしたら、そうした知恵や知識の宝物に、若い人たちがいつでも触れられるようにしてくれているのかもしれない。
介護問題などと共に、年の功という宝物をもっと尊重して活かせる社会づくりを考えていくことも必要なのだろう。
夜は千歳烏山で京劇鑑賞。
張春祥さんという役者さん率いる新潮劇院という在日劇団の公演。
この役者さん、プロフィールを見てみたら、野田さんのお芝居や自由劇場などにも出演されたりしているようで、おそらく過去にどこかでその姿を拝見してるんじゃないかな。
会場は観やすい大きさで、満席の大盛況。
このところ、広東オペラや京劇の音楽、特にあの尻上がりに高い音になる銅鑼の音に完全にヤラれているため、生の演奏に、興奮と歓喜でアタマがクラクラ。
以前香港の街で広東オペラを観たときの、延髄にくるような快感!
演技のほうもこれがなかなか素晴らしくて、京劇ならではの迫力と躍動感に圧倒されまくり。
女優さんによる娘役は、本当にかわいらしくてこれにもクラクラ(笑)。
こんなにおもしろい中国の宝が、あまり広く楽しまれていないというのは実にもったいない。
歌舞伎座のように、いつも上演している劇場があってもいいんじゃないかなあ。まあそれは無理でも、公演数が極端に少ないような気がする。
皆さんも機会があったら、ぜひ京劇観に行ってみてください。
本当に楽しめます。
そして日曜日は朝4時起きで、長野県の佐久へ。
昨年に続き今年も、大熊さんと共に、小満祭での高田宣伝社の練り歩きにご一緒させていただいた。
高田宣伝社といえば、「東京チンドンvol.1」というCDに収録された、いまや伝説になりつつある、日本の宝と高らかに誇れるチンドン屋さんだ。
家族総出のチンドン隊、しかも娘チンドン隊ゆえ、その華やかさたるや目を見張るほどですが、それ以上に驚かされるのはそのグルーヴのすごさ。
ハンパなすごさじゃないこのグルーヴィーなリズムは、聴くたびに舌を巻くばかりか、なんともいえない感動がこみ上げてきて、涙が出てくるんです。そんなグルーヴ出せる人たちなんて、めったにいない。
この日は、高田光子さんをはじめそのご姉妹による3台のチンドン太鼓に、高田家のお嫁さんと不肖私による2台のゴロス、高田家息子さんと木村真哉氏による2本のサックス、大熊さんのクラリネットに、今年初めて、高田家の甥っ子さんがサックスでデビューという、まるでタラフ・ドゥ・ハイドゥークスのような編成(笑)。
いや、実はこれ、冗談なんかではなく、「日本のタラフ」として売り込んだら、世界中からひっぱりだこになるんじゃないかと、真剣に本気で思えるほど。
ステージで演奏はしないのですが、練り歩きが実に見事で、チンドン隊が交互に右左へ交錯しながら前へ進んでいくのが、本当に美しいんです。
私は、4人のお姉さん方の後ろについて前から5番目で、1番前の光子さんと3番目のお姉さんにあわせようとするのですが、お姉さん方は動きがピタッとあっていて、右から左へくるりと身を返すタイミングなど、掛け声でもかけているのかと思うくらいにぴったり(実際にはなんの合図もなし)。
また、光子さんのチンドン太鼓の後ろに、横一列で並んで、揃ってボックスを踏んで踊りながら演奏するのですが、そのボックスにも独特のノリがあって、私はなんとか動きを揃える程度(苦笑)。
とにかく、特筆すべきことだらけの日本の宝に混ぜてもらって、嬉しい、楽しい、感動で胸がいっぱいの、人生においてこんな素晴らしい経験はいったい何回できるんだという貴重なこの日、最高に嬉しかったのは、終わった直後、みどりお姉さんが、
「上達したねえ」
と言ってくださったこと!このひと言で疲れも一気に吹っ飛んだ!
佐久からの帰り途中は、下仁田温泉でひと風呂。
まだ明るいなかで露天風呂にも入れて、すっかりいい気分。
おかげで車中はずっと眠りっぱなしでした(笑)。
その一方で、往きも帰りも運転してくれた大熊さんは相当疲れた模様。
これだけ世話になりっぱなしだと、大熊さんの老後はちゃんと介護してあげないといけませんね(笑)。
その分、何聞いても答えられるように、しっかり年の功を身につけておいて下さい(笑)。